ネパール国は世界の最貧国の一つであり、成人男性の識字率が63%、女性では28%と、貧しさから初等・中等教育を受けられない人たちがたくさんいます。そのような人たちは貧困から抜け出せず、その子どもたちもまた教育を受けられないという「貧困の悪循環」が続いています。政府も教育普及を進めていますが、近年の政情不安などで計画は滞っています。
シュリースワチハンダブハイラブ中学校では、建設資材の準備が整い、現在、土台の建設に取り掛かっています。シュリーバジュラバラヒ中学校では、土台の建設が終了し、校舎部分の構造作り、屋根や壁の建設、内装工事が進んでいます。保護者たちも必要に応じて、労働力を提供しています。また、子どもたち、教師、女性、コミュニティの代表からなるプロジェクト委員会が、定期的にプロジェクトの進捗や管理を行うためのミーティングを行いました。このなかでは自分たちの学校をより良くしようという子どもたちの積極的な発言が多数見られました。
バジュラバラヒ村に建設されているシュリーバジュラバラヒ中学校の建設現場には、いつも地域の人々が集まっています。定期的に訪れては、作業関係者と話したりして、工事の進捗状況を確認していきます。チトラン村のシュリースワチハンダブハイラブ中学校では、現在土台作りが進んでいますが、こちらには地域の子どもたちがよく建設の様子を見に来ています。この学校が完成したら、彼らもここへ通うようになるので、完成が待ち遠しそうです。
このプロジェクトでは、チトラン村とバジュラバラヒ村の中学校2校にそれぞれ4教室、学校図書室、理科実験室を新築し、机やいすなどの教室備品を50セット支給します。
チトラン村の中学校では、
新しい教室は全校生徒460人のうち250人が使用し、
図書室と理科実験室は全校生徒が利用します。
また、バジュラバラヒ村の中学校では、
新しい教室は全校生徒785人のうち250人が使用し、
図書室と理科実験室は全校生徒が利用します。
この活動によって直接的な恩恵を受けるのは、現在2つの学校に通っている合計1,245人の子どもたちですが、学校が今後も長く使用されることにより、今後入学してくる子どもたちも、より良い学習環境で学ぶことができます。
2007年6月1日〜2008年1月7日の財団法人 日本フォスター・プラン協会(プラン・ジャパン)を対象とした「全労済クリック募金」では、1,439,152円を達成しました!
ご協力ありがとうございました。
寄稿:財団法人 日本フォスター・プラン協会(プラン・ジャパン)、寺田 聡子さん
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2008年3月24日掲載